特定健診を受けましょう
健康保険組合など医療保険者は40〜74歳の被保険者・被扶養者を対象に特定健診・特定保健指導を実施する義務があります

2008年度からスタートした特定健診・特定保健指導は、第1期、第2期が終わり、2018年度から第3期がスタートしました。
高齢化の進展と生活習慣病患者の増加により、国民医療費は年々増加しています。膨らみ続ける医療費の適正化を図るとともに、生活習慣病を未然に防ぐために、40歳〜74歳の被保険者・被扶養者を対象に特定健診・特定保健指導の実施が健康保険組合など医療保険者に法律で義務化されています。
特定健診の受診率や特定保健指導の実施率が基準に満たない健保組合には、ペナルティとして国に納める後期高齢者支援金に加算されます。このペナルティの基準や加算率が2018年度から段階的に引き上げられます。後期高齢者支援金が加算されると、保険料率の引き上げにつながりかねません。特定健診、特定保健指導は毎年必ず受けましょう。

2018年度からの変更点

健診項目に『血清クレアチニン検査』が追加

糖尿病性腎症の重症化予防のため、医師が必要と判断した場合に「血清クレアチニン検査」が追加されました。

健診項目に『non-HDLコレステロール』が追加

中性脂肪が400mg/dl以上の場合や食後に採血する場合にはLDLコレステロールの代わりにnon-HDLコレステロール(総コレステロールからHDLコレステロールを引いたもの)でも可能となりました。150mg/dl以上が保健指導判定値。

健診項目に『随時血糖』が追加

やむを得ず空腹時以外に採血を行い、HbA1cを測定しない場合は、食直後(食事開始時から3.5時間未満)を除き随時血糖でも可能となりました。

質問票に『歯科口腔の質問』を追加

健診時に記入する質問票に、「食事をかんで食べるときの状態」の質問項目が追加されました。

特定健診の受診率、特定保健指導の実施率によって後期高齢者支援金に加算される基準や加算率が厳しくなります



第3期の全国目標

第3期の全国目標は、特定健診実施率70%、特定保健指導実施率45%です。

 

特定健診・保健指導の流れ

 40〜74歳の被保険者と被扶養者を対象に、腹囲測定や生活習慣の質問を追加した新しい健診「特定健診」を実施し、メタボリックシンドロームの診断基準となる内臓脂肪の蓄積や血糖、血中脂質、血圧などのリスクがある人を抽出します。
 健診の結果から、保健指導の対象者を「情報提供」「動機づけ支援」「積極的支援」の3つのレベルに分け、それぞれの状況に応じた保健指導を実施し、生活習慣病の予防・改善をフォローします。

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特定健診・保健指導の実施率により後期高齢者支援金の負担が加算・減算

2008年に、75歳(寝たきり等の人は65歳)以上の人が加入する後期高齢者医療制度が発足しました。この制度は、都道府県ごとに設立される後期高齢者医療広域連合によって運営されますが、患者の自己負担を除いた医療給付費等の財源は、約5割が公費、約4割が健康保険組合などからの支援金(後期高齢者支援金)、1割が加入者からの保険料で賄われます。この後期高齢者支援金の額は本来、加入者1人当たりいくらという形で算定されますが、2013年度から特定健診・特定保健指導実施率により、その額が加算・減算されています。2018年度からは、加算の基準や加算率が段階的に引き上げられます。

加算の対象となる特定健診受診率
2017年度まで 2018年度から
段階的に引き上げられ
2019年度から
受診率0.1%未満 単一健保組合:57.5%未満
総合健保組合:50%未満
加算の対象となる特定保健指導実施率
2017年度まで 2018年度から
段階的に引き上げられ
2020年度から
受診率0.1%未満 単一健保組合:10%未満
総合健保組合:5%未満
加算率
2017年度まで 2018年度から
段階的に引き上げられ
2020年度から
加算率0.23% 加算率最大10%
 
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